未経験でも介護福祉士実務者研修は受けられる?介護職員初任者研修とはどう違うの?
介護福祉士実務者研修は、介護分野で唯一の国家資格である「介護福祉士国家試験」を受験するために、介護の実務経験3年と併せて修了が義務付けられている研修ですが、実は、介護業務未経験でも受講することができます。そこで、同じく未経験の方が受講する介護職員初任者研修とは何が違うのか、という点にも着目しながら、未経験で実務者研修を受講するための手順、費用、注意点などをご紹介します。
実務者研修と初任者研修の違いは?
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厚生労働省は、これまでホームヘルパーや介護職員基礎研修などのさまざまな資格が混在し、複雑だった介護人材の養成体系を整理し、現在では介護人材キャリアパスを「初任者研修修了者(ホームヘルパー2級研修相当)→実務者研修修了者(必須)→介護福祉士(さらに→認定介護福祉士と続く)」というしくみに一本化しました。
初任者研修と実務者研修はいずれも、介護職未経験者や資格を持っていない方でも挑戦できる研修で、未経験の方はどちらを受講すればよいか迷うかもしれません。初任者研修と実務者研修には、具体的に以下のような違いがあります。
・受講科目と時間数
初任者研修は9科目(130時間)、実務者研修は20科目(450時間)と異なります。初任者研修の資格を持っていれば、実務者研修では共通科目の受講免除(130時間)を受けることができ、受講時間が短縮されます。
未経験でも受講可能な実務者研修にチャレンジしよう
受講するために介護の資格も必要なく、どちらも未経験で受講できる初任者研修と実務者研修ですが、上記以外にも大きな違いがあります。実務者研修修了者のみに与えられる3つのメリットについて、詳しくご紹介します。
実務者研修修了者のみに与えられる3つのメリット
介護福祉士国家試験の受験資格が得られる
2016年度(第29回)試験から、実務経験ルートで介護福祉士国家試験を受験する場合の必須条件として、介護の実務経験3年以上に加えて実務者研修修了が義務付けられました。つまり、実務者研修を修了しないと、介護福祉士国家試験を受験することができなくなっています。
サービス提供責任者として活躍できる
「サービス提供責任者」とは、訪問介護事業所に必ず配置しなければならない職種で、介護サービス利用者とケアマネジャーや介護職員との連絡・調整などのコーディネート業務を行います。実務者研修修了者は、実務経験期間に関係なくサービス提供責任者になることができ、給与や待遇の改善が望めます。
たん吸引や経管栄養の基礎知た識が身につく
実務者研修では、原則として医師や看護師のみにしか認められていなかった医療的ケアである「たん吸引」や胃ろうなどの「経管栄養」の基礎知識を学ぶことができます。実務者研修修了者が指定事業所内での実地研修を受けることにより、介護職員も処置ができるようになります。
いきなり実務者研修が不安なら、まずは初任者研修からでも大丈夫!
実務者研修は、介護人材キャリアパスでは初任者研修の上位に位置付けられており、介護福祉士国家試験の受験に必須であるほか、修了者にはさまざまなメリットがあります。これまで説明したように未経験でも受講可能ですが、保有する資格に応じて受講期間が短縮されることもあり、これまでの経験を活かしキャリアアップを目指す人や給与や待遇を改善させたい人に特におすすめです。
一方、初任者研修は、介護職員として働くうえで必要となる基本的な知識と技術を習得し、指示を受けて介護業務を行うための研修です。介護業界に携わったことがない人、経験が無くこれから介護職に就きたい人におすすめです。介護の基礎知識・スキルをまずは着実にしっかり学びたい場合は、介護職員初任者研修を受講してみるとよいでしょう。
介護の仕事に長く携わりたい方は、まず実務者研修の修了を目指し、介護の実務を3年以上経過した後に、介護分野で唯一の国家資格である「介護福祉士」の免許取得ができたら介護の世界が広がっていきますね♪
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